【書評】「最高の結果を出すKPIマネジメント」を読んで学んだこと!
はじめに
最近必要に迫られてKPIについて勉強するために、
「最高の結果を出すKPIマネジメントー中尾隆一郎著」という本を読みました。
今回は備忘録を兼ねて書評を残しておこうかなと思います。
書評の構造としては、最初に本の中で重要であったことを箇条書きにして、それに補足を付けていくという感じです。
最高の結果を出すKPIマネジメント・中尾隆一郎著
「最高の結果を出すKPIマネジメント」の要点
- KPIとは「重要目標達成指標」=最終的な目標達成に必要な中間指標
- KPIマネジメントの方法は「ゴールからの逆算」
- KPIは「ひとつだけ」
- KPIマネジメントのフロー
・目標と現状のギャップの明確化
・事業モデルの細分化(掛け算)
・KSF(利益増加に一番効果がある変数)の指定
・KSFをKPI(KSFを具体化した数値目標)として策定、全体に共有・実施
「最高の結果を出すKPIマネジメント」の書評
KPIマネジメントを読んで得た重要な知見は上記の通りです。学生時代にビジコン参加やケーススタディを行っていたおかげか、KPIの基本知識の吸収は比較的容易でした。
KPIを正しく上手に活用していくにあたって特に重要なことは、「ゴールからの逆算を行うこと」と「KPIをひとつだけに絞ること」の2点です。前者については自分が物事を行うにあたって慣習になっているものなので特に新鮮味はないかなと思いましたが、後者の「KPIを一つに絞ること」については目から鱗でした。
というのも書籍において後者の「KPIはひとつだけだ!」という文を読んで「大胆すぎやしないか?」という感想を持ったからです。このように感じた理由は、事業の進展には政治・経済など様々な未知の要因があるから1つの指標に頼るのは危険なのではないかという懸念からです。
しかしKPIを事業達成度を評価する「信号」だと考えた場合、信号が複数存在していて、それぞれが赤・青・黄の違った色を発色していたら混乱するため、1つに絞るのだ!という説明によって疑念は払拭されました。
そうは言っても、KPIが運用者にとって正しい信号を発していないと話にならないので、起こしたアクションと結果との間の因果関係推論・調査は非常に厳密に行う必要があるなと感じました。
書籍の構成としては、KPIとは何か?から始まり、具体的な運用方法に触れたのち、実際のKPIのケースワークを行うというものだったので、KPIに初めて触れる人にも、またある程度運用をしたことがある人にも幅広く価値がある書籍であると感じます。
書籍自体の文量もちょうどよく2~3時間あれば読み切れると思います。総合的に考えても読むべき価値のある良書だと感じます。